アーセナル回想録(試合編#2)

まだ相思相愛だった頃

1ヶ月ちょいぶりの回想録のお時間です。試合編の第二弾やっていきたいと思いまーす。

今回はちょっと警告も兼ねた感じですよ。

今日未明、イングランドのロンドン南部にて「赤い悪魔」が無惨な姿で発見されました。目撃者によると犯人は箱根駅伝の創価大学のような赤と青のストライプの服を着用していたとのこと。四箇所をサッカーボールのようなもので打たれた模様。

いやこれは事件ですよ。どうしちゃったのユナイテッド。

アーセナルは次このボロボロの悪魔たちと試合をする。どういうわけかサポーターの間では余裕で勝てるムードになってんすけど・・・ちゃんちゃらおかしい話ですよ。

次なる舞台はユナイテッドのホーム、オールドトラフォード。ここでアーセナルがいかに勝てないか、お分かりですよね?

今回はそういったユナイテッドに対する舐め腐りムードへの警鐘じゃい!

2008年4月13日に行われたプレミアリーグの試合を紹介する。僕が初めて見たオールドトラフォードでのマンチェスター・U vs アーセナルです。

ざっくりマッチレビュー

マンチェスター・U 2-1 アーセナル

マンチェスター・U

アーセナル

負ければ優勝争いから事実上脱落のアーセナルは前半から攻め立てる。後半開始早々アデバヨールが得点を上げるも、すぐにC・ロナウドのPKで同点に。徐々にユナイテッドペースになると、71分にハーグリーブスのトドメのFKが決まる。アーセナルは逆転負けを喫する。

誰が第二弾でもう負け試合の紹介すんだよ。まぁ今回は警鐘投稿だし。OTの勝ち試合2008年以降一回しかないからね、コロナ禍の無観客の。

あとね、メンバーが懐かしすぎる。スコールズだのレーマンだのフレブだの。

16年前の試合だからまぁ当然なんだけど、みんな引退して・・・ないな。クリスティアーノ・ロナウドはすげえな。

あとこの試合ピケ出てたんだな。てっきりヴィディッチだと思ってた。

中央のロン毛がピケです。ロン毛ピケ違和感すごいな。

後にスペインの二強で鎬を削る両者がこの試合で勝利を分かち合ってるのは熱いかも。

アーセナル、崖っぷち

このシーズン、優勝争いを繰り広げた両チーム。アーセナルはスペクタクルなパスサッカーがハマり充実した前半戦を過ごしてきたが、二月後半から7試合で1勝5分1敗と大足踏み。

CLでもベスト8での敗退が決まり、タイトルのためには勝ち以外許されない試合となった。

ところがアーセナルあるあるの怪我人続出。成長著しいフラミニ、新加入から突出の活躍を見せたサニャらがおらず、ユナイテッドに層の厚さの差を早速見せつけられている。

もう一つはチーム内得点王アデバヨールのスランプ。CLでは得点したが、上記のリーグ戦7試合では無得点となっていた。

それでも試合が始まると、フレブやセスクを中心に持ち前の攻撃的なサッカーでユナイテッドゴールに迫る。しかし渦中のアデバヨールが決定機を悉く決めきれない。ファン・デル・サールやファーディナンドが立ちはだかる。

が、遂に待望の先制点! セットプレーの流れで左サイドからファン・ペルシーがクロスを上げると、混戦となったゴール前からネットが揺れる。

ファン・デル・サールとキャリックがクロスをお見合いして流れると、その先にいたアデバヨールが頭(手?)(いや、違うか?)(あーやっぱ手だ)で押し込んだ。VARあったら終わりです。

*最後にハイライトあるから見てね

悩めるエースの得点で、アーセナルが勝利へ一つ前に出る。

ここはオールドトラフォード(OT)

その希望はすぐに打ち砕かれる。なんてことのないボールをエリア内でギャラスがハンドしてしまう。

観てる分には「そんなに頑張ってブロックしにいかなくても・・・」ってプレーだけど、OTの異様な雰囲気が冷静な対処をさせないのかも。

このPKをロナウドが決めるが・・・蹴る前にパクがエリア内に入ってしまいやり直し。ロナウドの助走中に一度止まるやつが味方も騙しちゃう結果に。これ今はもうなしになったね。

やり直しのPKをロナウドがもう一度同じ方向にぶち込み、ユナイテッド同点。アーセナルのリードはたったの5分。

今思うと、アウェイの現地グーナーの声が聞こえたのは先制後の「One nil to th Arsenal」のチャントが微かに聞こえるだけで、あとはユナイテッドサポの大合唱しか聞こえてなかった。

反撃の狼煙を上げたユナイテッド。ここでファーガソン監督が動く。

アーセナルの中盤のパス回しを封じるべく、テベスとアンデルソンを投入し強度を上げた。この南米コンビが走り回ることでユナイテッドが中盤でボールを拾えるようになり、加えて攻撃に厚みも増した。

世界を騙したFK

この試合最大のサプライズかもしれない。てか、絶対そう。

攻撃に転じられなくなってきたアーセナルはファールが増える。これもOTの雰囲気によるデバフがかかっているんだ。71分にベテランのジウベルトがエリア手前でエヴラを倒してしまう。

ユナイテッドはFKのチャンス。ボールの前にはハーグリーブス、そして仁王立ちのクリスティアーノ・ロナウドだ。どちらが蹴るかなんてもう百も承知。

得点王、逆転ゴール、アーセナル戦、時間帯。ロナウドが蹴る他ない、そうに決まってる。

しかし動き出したシャツは7番ではなく4番。壁を越え綺麗に落ちるボールにレーマンも見送ることしかできなかった。壁に立った選手もほとんど反応できず、気付いた時にはハーグリーブスを中心に歓喜の輪ができていた。

ピッチ上、いや世界中の人がロナウドのFKを確信していたはずだ。「いやw俺はハーグリーブスが蹴ると思ったよw」なんて寒いから言うな。

前半にもFKのチャンスが二度あり、どちらもロナウドがゴールを狙っていた。これが伏線になっているというのもすごい。

それにしても綺麗なFKだったな。翌日の部活でハーグリーブスのFKめっちゃ練習した、みんなしてた周りも。

無理だった。

ラストダンス ロナウド

見事なFKに、OTのボルテージは最高潮。その大歓声に乗せてアーセナルを嘲笑うようにユナイテッドは試合を締めにかかる。さすがの試合巧者ぶり。

途中から入ったウォルコットはやはりエヴラに歯が立たず、自称世界最強ベントナーも世界が追いつかない。

最後にはロナウドのダンスショー。

対峙してるホイトなんて、覚えてる方が珍しいぐらいの選手。ロナウドショーの当て馬にされて可哀想に。

正味この試合のロナウドそんなにだったけど、こういうプレーでロナウドの試合だったなと思わせるこのカリスマ性はこの頃から健在。

このステップワークも翌日の部活でみんな真似してたけど、訳わかんなくなって途中からボール触んなくなる。ボールの横をペタペタしてるだけになる。

もうわかりましたね?

なんかユナイテッドメインになる。負け試合だししゃあないな。

最近のサポーターはわかんないと思うけど、やっぱりアーセナルとユナイテッドの古くからのライバル関係が朽ちることはないと思う。

だからこそOTではアーセナルに対して異様な強さを発揮する。コテンパにされることもあれば、気付いたら勝ち点を持ち帰れなかったことも多々ある。この試合なんかそう。

後にリーグ王者、欧州王者になるユナイテッドだがアーセナルは十分に勝てるチャンスがあった。でも勝てない。なんか勝てない。

それが、「オールドトラフォード」

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