欧州最強の国を決めるEURO2024も残すところ三試合になり、ファイナリストを決める準決勝の二試合が行われた。
無敵艦隊の再興を誓うスペイン
24年ぶりにその頂を狙うフランス
トータルフットボールの祖オランダ
前回大会の雪辱を晴らすイングランド
どこが優勝してもおかしくない。なんとも見栄えのいい4チームが残った。
アーセナルで残っているのは
- ダビド・ラヤ（スペイン）
- ウィリアム・サリバ（フランス）
- ブカヨ・サカ（イングランド）
- デクラン・ライス（イングランド）
- アーロン・ラムズデール（イングランド）
ラムズデール以外は全員昨季のスタメン、それも各ポジションに一人ずつ残っている状況だ。選手たちにとってこれほど恵まれた環境はない。
勝とうが負けようが彼らのキャリアの大きなプラスになる。よくぞここまで勝ち残ってくれた。あとはこの大舞台を目一杯楽しんでほしい。
それでは、セミファイナル振り返りましょう！
オランダvsイングランド
ブカヨ・サカ（イングランド）
右のWBで先発出場、試合終了間際にニッコニコで交代。
この日のイングランドは予選から通して最も最高の前半を過ごし、サカも当然その輪の中心にいた。
リーグ戦では若干苦手としているアケがマッチアップの相手だったが、カットインからオランダのDF人のトラブルを呼び込み同点のPKとなるファールのきっかけを作った。
守備時にはワイドだけでなく中盤の主にラインデルスを捕まえる役割をやってのけ、オランダにリズムを作らせなかった。相変わらずの戦術理解度だ。
しかし後半はオランダの中盤の守備が整い、サカの元へボールが届かない時間が多かった。それでも国を救うゴールを決めかけた・・・が残念ながら取り消しに。今大会2回目だ。
しかし消えていても要所では存在感を発揮するし、あらゆるポジションに対応できる頭の良さなどでやはりイングランドの優勝には確実にサカは欠かせないことをこの試合でも証明した。
サカは3年前に地獄を見た場所へ大きく成長を遂げて帰ってきた。
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デクラン・ライス（イングランド）
ツーボランチの一角として先発フル出場。
失点シーンでのライスらしからぬロストは残念だった。しかし終わってみればこの試合で最も多くのパスを成功させており、タックル数もトップの数字だった。
特に後半ではインターセプトでオランダのカウンターを許さないプレーが目立っていた。逆にボールコントロールに若干のずれがあるように見えたのは確実に疲労が溜まっているのだろう。
それもそのはず、準々決勝終了時点でライスは今大会全選手の中で1番の走行距離を記録していた。
しかしライスは走り切るだろう。こんなところでくたばる玉ではない。
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私てぴーのアーセナル以外の”推し”が大活躍でとても満足度の高い試合だった。そもそも昔からイングランドの次に応援してるはいつもオランダなんだ。
ライスから獰猛なプレッシングでボールを奪い、そのまま自ら素晴らしいゴラッソを決めたのは個人的に今大会とっても期待していたシャビ・シモンズ。
ここまでの試合ではなかなか彼の良さが発揮されないまま。結果的には最後になってしまったが攻守においてアグレッシブなシャビ・シモンズらしさで爪痕を残せた。
今季もどんな成長を見せてくれるのか楽しみだ。アーセナルでそれが見られたらだいぶ嬉しいんだけど・・・まぁ、ないな。
そしてもう一人の推し、いやそれよりも当試合の遅れてきた主役ワトキンズ！！
パスを受けた場所、受け方、あの段階である程度ワトキンズがファーネットに低弾道で突き刺すイメージはプレミアを見ている人ならできたはずだ。
幾度となく見てきていつもなら末恐ろしいワトキンズのパターンがこの大舞台で見れたのは他サポながらに感慨深い。さすがのシュート精度だった。
サウスゲートの采配に対し当初から批判を続けていた自分だがそろそろ口を紡がなければならない。決勝トーナメントに入ってからの采配は当たり続けている。
スロバキア戦ではトニー、スイス戦では3-4-3へのシステム変更（これはその前の試合でようやく見つけた感あるけど）、そして今回はパーマーとワトキンズ投入が功を奏した。
これは謝罪が必要かって？ 時期尚早だ。ケインがトロフィーを掲げるまであと1試合ある。
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スペインvsフランス
ウィリアム・サリバ（フランス）
CBで先発フル出場。
今大会初の複数失点を喫してしまったことでサリバに対する風当たりも弱くはない。2失点目はブロックできていればよかったがさすがにあれはチュアメニがあっさりいかれすぎだ。
やるべきことはやっていたし負けはしたもののサリバは今大会のベストCBに相応しいパフォーマンスを見せていた。
慣れない左側のCBに試合を重ねるごとに順応していき、デシャン監督のマイナスに近かった信頼を己の実力で完全に勝ち取ったのだ。
アーセナルでは昨季大舞台になると空回りしてしまうプレーが見られたが、このユーロでは大会を通して安定してソリッドな守備を披露した。
冒頭でも触れたが特にサリバはこういった国際的な大舞台が初めてで、今回の経験はサリバの成長に大きく役立つだろう。
試合後にはアーセナルで共に自分たちのゴールを守るラヤと健闘を讃えあった。
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ラミン・ヤマル 16歳・・・まさかここまでのプレイヤーとは・・・
同点のゴラッソは打った途端に得点を確信しただろう。綺麗な軌道を描いたボール。あれではメニャンもノーチャンスだ。
ゴールもさることながら、必殺の右からのピンポイントクロスも然り人を活かす能力にも長けている。てっきり若手あるあるのスピードドリブラーだけかと思っていたが浅はかもいいところだった。
16歳でこの仕上がりは逆に不安。この子に今後どれほどの伸び代があるのか。仮にこの仕上がりからさらに成長するとしたらどれほどのものが出来上がるのか想像がつかないから末恐ろしい。色々な意味で不安だ。
スペインが優勝すれば・・・いや、もう大会のMVPはどんな結果であれこの神童で決まりかもしれない。
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ヤマルのお手本になり、現状を解らせる必要のあったかつての神童は何かに取り憑かれたように精彩を欠いていた。
鼻骨骨折は少なからず影響してるだろう。ムバッペはこのブログの前の記事を読んでくれたのかフェイスガードを外して出場した。しかしまだ頭痛や対人への無意識の恐怖心はゼロではないはずだ。
ソースは自分です。鼻折った時しばらく怖かった。俺がそうなんだからムバッペも同じはずだ！！！
・・・とまぁそれはいいとしてそんな状態で大会に入り、決定機を外し続けたことによってムバッペ自身に焦りが生じて無駄に力が入っているようにも見えた。
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そして自分は完全にダニ・オルモのファンになりました。
2点目のクイックネスはセンスの塊すぎるし、3試合連続ゴールは偶然ではない働きをしている。ペドリの穴を埋めるどころかそれ以上だ。
ビッグクラブ移籍の噂をそこまで聞かないのがオルモに対する最大の謎だ。
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決勝戦ざっくりマッチプレビュー
なんか久々のざっくりだな。嬉しい。
EURO2024の最後の試合は、2012年以来の優勝を狙うスペインと2大会連続のファイナルで今度こそ優勝と息巻くイングランドの戦いになった。
完璧な試合内容でここまで全勝でファイナルまで駆け上がってきたスペイン。
それとは真逆、内容こそしょっぱいがイングランドは個の力でなんとか決勝まで辿り着いている。
しかしそんなハッタリで決勝まで辿り着けるほどユーロは甘くないはずだ。控えも含めて一発で試合を動かす爆発力が備わっている。
差し詰めマンチェスター・シティのようなスペイン、そしてレアル・マドリードのようなイングランドといったところだろうか。
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サカは苦手のアケと互角の戦いを見せるなど調子は上向きだ。次なる相手はククレジャ。チェルシー戦では勝ち越しているがスペイン代表のククレジャはそう簡単ではない。
ここの攻防は優勝の行方を左右する要素の一つになるだろう。
またダニ・オルモ、ファビアン・ルイスそしてロドリ。この三人の関係性は間違いなく今大会No.1の完成度を誇っている。
流動的にスムーズにボールを動かしていき、オルモとファビアンは得点が取れるというのがこれまた脅威だ。
この三人に自由を与えないことが絶対だがそうなるとキーマンになってくるのはライスになってくる。彼のカバー能力、ボール奪取力は不可欠だ。メイヌーとの最高のバディでスペインのロンドを止めなければならない。
大丈夫、できるはず。メイヌーはこの二戦攻守に効いていた。何もヤマルだけではない。18歳のメイヌーもセンセーショナルだ。
最後にもう一人期待したいのが昨季のプレミアリーグMVPのフォーデン。ここまで運にも見放され不調を引きずっているがオランダ戦のパフォーマンス、特に前半は悪くなかった。
ポスト直撃のミドルやライン際でクリアされるなど不運だが確実に良い結果に近付いている。イングランドはここまで順番に主役が回ってきている印象だ。最後はこのフォーデンがイングランドを優勝に導くシナリオがあるかもしれない！！
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両監督への強いお願い
最後にデ・ラ・フエンテ監督とサウスゲート監督にお願いがあります。しっかり聞いてくださいね。
ここまでの死闘お疲れ様でした。おそらく両チームのGKがもうヘトヘトだと思うんですよ。ここはお休みをあげたほうがいいと思うんです。
でね？ ここはフェアに2ndGK同士で戦いませんかという提案なんですけど！そうですそうです！ラヤとラムズデールで決勝戦やりませんか？
撮れ高ありますよーこの二人は。未だにどっちが上かで議論やってんすからね。なんとかお願いできませんかねー、いい？いいの！？よしよし！
じゃあそこ、試合決定で。
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