自分が見た中では過去最高のシーズンを見せてくれたアーセナルの選手たち。
過去最高の勝利数、リーグ最小失点、ビッグ6戦無敗と優勝できなかったことが不思議なほど充実していた。CLにおいては7年ぶりの復帰となったが、ベスト8まで進出するなど久々にしてはまずまずの成績を見せた。
最高のフットボールを見せてくれた選手たちに感謝の意を込めて、各選手ごとに振り返りたいと思う。
良かった選手、ちょっと上手くいかなかった選手と様々ですが、僕なりの採点方式で感謝を伝えたいと思います! あくまでも感謝です!
S:心から感謝致します!!!
A:本当にありがとう!!
B:まじサンキュー!
C:あざーす。
D:(軽く会釈)
背番号順にゆるーくいきましょー
#1 アーロン・ラムズデール(D)
スタートから軽い会釈で始まってしまいました・・・ラムズデールにとって今季は幸せとは程遠いシーズンになった。
リーグ開幕前のコミュニティシールドでは苦手のPKを克服するなど、タイトル獲得に大きく貢献し、今季もアーセナルの1番として期待されていた。
しかし、9月の代表ウィーク明けからラヤがスタメンを張るようになると、そこから最後までラムズデールが一番手に戻ることはなかった。
ラヤのレンタル移籍条項で保有先のブレントフォード戦ではゴールマウスを守ることになると、軽率なミスが続き、ホーム戦では失点にも直結した。
ラヤも徐々に馴染んでくると、正GK論争は鎮火し、それに並行してラムズデールの移籍話が散見され、アーセナルを離れるのはほぼ確実だろう。個人的には大好きな選手だし、寂しいけど、チームの前身には仕方のない犠牲かもと覚悟するしかない。
ラムズデールの家族も大好きなんだけどなぁ。
・ベストマッチ PL第28節 ブレントフォード戦
それでも素晴らしい瞬間はある。ホームのブレントフォード戦では素晴らしいセーブを2つ魅せた。上記のミスを自ら尻拭いした。これがなければ得失点差でシティに抜かれていたと考えると、決して見逃せない好プレーだ。
#2 ウィリアム・サリバ(S)
もう当たり前みたいになってるけど、ロールス・ロイスと称されるその守備力は若干23歳ながらワールドクラスにいる。背番号が12から2に変わった今季はさらに洗練された印象だ。
ガブリエルとのCBコンビはリーグ屈指と言っていい。リーグ最小失点に大きく大きく貢献し、セットプレーにおいても脅威を発揮していた。
パレス戦のアイェウ、セビージャ戦のペドロサ、ユナイテッド戦のガルナチョなどへのタックルがハイライトに挙げられるが、常に安定したハイパフォーマンスを披露していたから、これ!というプレーがいい意味でない。
その守備力以上に特筆すべきなのが稼働率。なんとリーグ戦38試合全てにフル出場している。
これはアーセナルでフィールドプレイヤーとしては1989/90シーズンのリー・ディクソン以来、CBとしては1986/87シーズンのトニー・アダムス以来とレジェンドたちについに肩を並べた。
サリバの離脱後に一気に失速した昨季の失敗を教訓にした大きな成長だと思う。
・ベストマッチ PL第8節 マンチェスター・シティ戦
昨季その規格外の破壊力でアーセナルを苦しめたハーランドを今季は完全封殺した。とても人間同士のデュエルとは思えない戦いだった。プレミアの屈強なディフェンダーを薙ぎ倒すハーランドだが、サリバが最後の砦となり、8年ぶりのシティ戦勝利に貢献した。
#4 ベン・ホワイト(A)
サリバ同様にこのホワイトも怪我なく、シーズンを走り切ってくれた。右サイドバックに於いてはティンバー、冨安が長期でいなかったし、本当によく耐えてくれたと思う。
さらに今季は得点力など攻撃面での成長も見えた。チェルシー戦のブレイスを含めキャリアハイの4ゴール。5000万£の移籍金を笑われていたのはもう遠い過去。今ではリーグ屈指のフルバックだ。
サカやウーデゴールとの連携から見せる絶妙なタイミングのオーバラップはアーセナルの攻撃の一つのパターンになった。
しかし、ホワイト最大の武器はコーナーキック時の相手GKへのブロックだ。今季セットプレーから得点を量産したアーセナルだが、このホワイトの”妨害”がキーポイントになっていた。
ルール上問題ないし、ファールにならないギリギリを見極めるホワイトの狡猾さが上手だったね。
甘いマスクの裏に潜む黒い部分。他サポ軒並み嫌われているそんなホワイトのずる賢さが大好き!
・ベストマッチ PL35節 トッテナム戦
まさしくそのホワイトのブロックが活きた試合だった。アウェイのノーロンでセットプレーから2点を奪えた。もうある程度この作戦バレ始めてた「のに」、スパーズがアホみたいにホワイトを自由にしてくれましたねー。
#5 トーマス・パーティー(C)
開幕はまさかの右サイドバックでの起用。アルテタなりの狙いや事情があったそうだけど、トーマスはこのポジションになれる前に例によって負傷離脱。
シティ戦でチームを救って再び離脱という重役ムーブをかますと、大腿部を手術する。復帰間近となった2月に再び負傷してしまうなど、災難が畳み掛けてしまった。
結局、今季も怪我に苦しむ一年になってしまった。
しかし、シーズンの大事な最終局面には戻ってきてくれた。復帰当初は苦戦したが、試合勘を取り戻せばその存在は間違いなくスーパー。やはりアーセナルのアンカーはトーマスだ。
とはいえ彼の契約は来季切れる。稼働率、給与面を鑑みたコスパの悪さは後々効いてくるに違いない。そうなる前に今夏の売却は急務。
本人は残留を希望しているそうだが、チームが前に進むためにはここは心を鬼にしなくてはいけない。
・ベストマッチ PL29節 チェルシー戦
まさにトーマスの試合勘が戻り、俺たちの知ってるパーティが開催された試合だ。中でも試合勘が100%になった瞬間があった。横パスに対してプレッシャーをかけてきたカイセドをスルーしていなした瞬間だ。あれは痺れたね。
#6 ガブリエル・マガリャンイス(S)
トーマスの右サイドバックの被害を受けたのがガブリエルだ。開幕3試合はベンチを温めていた。
移籍関係でサウジ方面からオファーがあったとか、まぁ何かあったみたいだけど、この件に関してはアルテタ唯一のマネジメントミスだろう。
スタメンに戻れば、それ見たことかと。サリバと共に堅固な最終ラインを形成した。屈強なフィジカルと冷静な読みで対人で負けることはほぼない。
DFリーダーとしてチームを鼓舞するその様は、かつて自分が見ていたダビド・ルイスの背中のよう。いいとこだけ吸収してくれたかな?
そして甲高い奇声。おれたまに聞こえないことあるから、モスキート音の可能性あるんだよなあれ。
案外4得点と少なかったが、全てセットプレーからのものだ。もっととっているイメージだったけど、ガブリエルの空中戦の強さはアーセナルには絶対に欠かせない。
・ベストマッチ PL第4節 マンチェスター・ユナイテッド戦
サリバ同様、常にハイパフォーマンスを披露してくれたガブリエルも常にベストマッチなのだが、ユナイテッド戦の”あの場面”は今後のチーム状況に大きく影響した。後半終了間際のガルナチョがネットを揺らしたシーン、ガブリエルのセルフオフサイドトラップのおかげで失点を回避。あれがなければそのまま負けてたかもしれない。