エルネニー、セドリック退団

二人の貢献に大きな拍手を

エルネニーとセドリックがそれぞれのSNSでアーセナルファンへのメッセージを残した。両人とも今季で契約満了となっていた。

クラブ公式の発表はまだだけど、お二人の思い出と共にバイバイしましょうか。

Mo.エジプト王

2016年の冬の移籍市場にて、スイスのバーゼルからエルネニーはアーセナルにやってきた。

現スカッドの中でアカデミーの選手を除くと、外からやってきた選手の中でヴェンゲルの時代を知る唯一のプレイヤーだ。

当時、カソルラやウィルシャーの怪我でボランチの層が薄くなっていた。アーセナルにやってくるまで名前も聞いたことがない選手だったが、それもそのはず。

まぁーーー、特徴のないこと。特徴のないことが特徴みたいな。白湯ですね白湯。無味。

ただ、華こそなかったけど、よく言えば磐石なプレーでミスが少なく攻撃の中継点として後半戦はほとんどの試合に出場していた。

このシーズンのCLベスト16、バルセロナとの2nd legでのこと。

敗退濃厚な試合の中で一矢報いる高精度ミドルシュートを捻じ込んだ。下手したらこの初ゴールがエルネニーのアーセナルでのベストゴールかもしれない。

今季サカがCLの一戦目にゴールを上げるまで、アーセナルのCLでの最後のゴールがこれだった。

サンチェス大煽り事件

それは2018年のロシアW杯が始まる数ヶ月前のこと。

「俺と一緒にロシアへ行くのは誰だい?」とW杯行きを決めた選手たちをキャプションした。

そして最後に「悪いなサンチェス。お前の席ないわwww」とスネ夫的発言を残した。サンチェス擁するチリ代表はW杯行きを逃し、悲しみに明け暮れている中でのこのツイート笑

当時サンチェスはアーセナルからの移籍希望のような報道が相次いでいて、チームメイトとの不仲も噂されていた。そのタイミングもあって、これは嫌がらせなのか? はたまた仲がいいからこそのじゃれ合いなのか? 物議を醸した。

サンチェスが移籍すると、「チームのために戦うやつが残るんだ!」というコメントを残したことから、大方不仲説が正しかったと証明された笑

大エースへの愛なき言葉、味気ないプレーとは裏腹にその強気な性格を始めて知れた瞬間だった。

OTでの無尽蔵チェイス

ヴェンゲルが去り、エメリ新監督になると出番は激減した。同じアフロ仲間のゲンドゥージの台頭の影響だろう。背番号が一桁台になったのによ。

2019-20シーズンはトルコのガラタサライに出航され、当人もアーセナルからの移籍を考えていた。

しかし、エメリが解任されアルテタが就任すると、エルネニーのピッチ外での模範的な人柄を評価し残留へと導いた。

2020-21シーズンにはアーセナルに復帰。低調なチームの中で、「なんでこれ勝てたの?」という試合が。2006年以降勝てなかったOTでのマンチェスター・ユナイテッド戦だ。この試合でエルネニーはサポーターのハートを掴むプレーを披露。

1点リードで迎えた後半ロスタイム、ユナイテッドのボール回しに狂犬の如くボールを追い回すエルネニー。イングランドのサポーターはこんなプレーが大好きだから。とてもフル出場している選手とは思えないプレッシングは今でもサポーターの語り種となっている。

誰よりも強いアーセナル愛

2021-22シーズンでは怪我で離脱したトーマスの穴を埋める活躍を見せた。徐々に上がるチーム力に対して出番を減らしたエルネニーだが、ベンチ外でも選手が入場するトンネルに私服で顔を見せ、チームを鼓舞していた。

そういう縁の下の力持ちみたいな選手はアルテタの大好物だし、昨季終了後にも単年の契約延長にこぎつけた。

エルネニーにはアーセナルから移籍するという選択肢はまずなかったんだ。

そして今季終了後、サポーターへコメントを残した。

グーナーのみなさん。君たちに別れと感謝のメッセージを送るためにここに来た。愛、サポート、そして優しさ。君たちと離れるのはとても寂しくなるし、君たちは永遠に私の心に残るだろう。私が君たちをどれだけ愛しているか、どれだけ大切か。私を支えてくれたことを決して忘れない。

Mohamed Elneny

サンチェスへの対応も溢れんばかりのアーセナル愛故の行動なんだろうなと思う。

その愛は全サポーターに伝わっているはずだし、エルネニーには感謝しかない。

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